ログリー株式会社は11月29日、メディアサイトのユーザー定着度合いを分析し、育成・増加を支援するツール「Loyalfarm（ロイヤルファーム）」の提供を2016年12月より開始すると発表しました。
同社によると、最近はソーシャルメディアやキュレーションなどのプラットフォームが登場してPVを獲得しやすい素地が整ったことにより、PVが急増しているメディアが多く見られます。しかしサイトの分析を行ってみると、一部のコンテンツにアクセスが集中していることが多く、外部プラットフォームから流入するユーザーは1回限りの訪問となるケースが多いため、このようなPVの増加はメディアのユーザー定着にはあまり相関していないと指摘しています。
また、ファンになってくれたユーザーは1回限りの訪問者に比べて数倍～数十倍のPVを生み出し、メディアにとって安定的なPV成長が見込めることから、サイトに何度も訪問してくれるファンユーザーを確保することは、メディアがサイト価値を高めて成長していく過程において重要であるとも指摘しています。
そのような背景から、同社が開発したのが「ロイヤルファーム」というツールで、ユーザーがメディアに定着する要因を可視化して増加を支援します。
企業は本ツールを利用することで、ユーザーを訪問頻度や流入元ごとに分類し、どのようなコンテンツに興味があるかを分析できるほか、回遊性やエンゲージメントなど複数の観点から特徴を抽出し、ユーザーが再訪問するきっかけとなった記事を可視化することで、コンテンツの分量、トピック、著者傾向などの定着要因を把握できるようになります。
ユーザー別の行動特性
記事ごとのアテンション計測
Loyalfarm(ロイヤルファーム)の主な機能
■ユーザーの質を分析
訪問頻度でユーザーをセグメント化して顧客ロイヤルティの分析が可能。ユーザーがどの流入元からどれだけ訪問しているかを可視化し、その増減を把握できるほか、ユーザーセグメントごとに「アテンション率」や「回遊率」のリアルタイム計測にも対応。
アテンション率=単一ページにおける滞在時間やスクロール深度を基に、記事に対する理解力を指し示す指標
回遊率=同一セッションの中でどれだけのPVを生み出したかを計測する指標
■リピート貢献度の高い記事を分析
どの記事を見たユーザーがリピートしているのかをすぐに把握可能。また、メディアに定着しているファンユーザー層が多く読んでいる記事カテゴリーや著者など、興味関心の傾向を分析。リピートしやすい記事の傾向を把握することで、次のコンテンツ戦略に活かすことができる。
■リピートユーザーを増やす
ユーザーの行動とエンゲージメントによって、ユーザーを分類・蓄積。既存のレコメンドエンジンと組み合わせることで、回遊を増大させるだけでなく、ユーザーの再訪問を促進させることが可能。
