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Facebook開発者会議「F8」2016のまとめ

ソーシャルメディア大手の米フェイスブックは、4月12日から2日間に渡って開発者向けカンファレンス「F8」2016を開催しました。
Facebook開発者会議「F8」2016のまとめ

会場では新機能の追加や既存機能の改善、今後の方針など、多くの内容が発表されましたので以下にまとめておきます。

 

開発者向け

Messenger向けボット(Bots for Messenger)
開発者がボットを作成できる機能を提供開始。天気や交通情報など自動で定期的に配信する情報や、レシートや荷物の配送状況の通知などのカスタマイズされたやりとりまで、コミュニケーションを求めているユーザーと個別に直接やりとりするボットを設置できるようになる。

プロフィール作成キット(Profile Expression Kit)
ユーザーが外部アプリを利用して、数タップで簡単に自分だけの楽しいプロフィール動画を作成できるツールを開発者向けに提供する予定。発表時点では6つのパートナーを対象にベータテストを行っている段階。

フリーベーシックス(Free Basics)開発環境シミュレーター
開発中のサービスがフリーベーシックスの環境下でどのように動作するかを確認できる開発環境シミュレーターを提供する。

利用者インサイト(Demographic Insights)
開発したサービスがどのようなユーザーに利用されているかを把握できる利用者インサイト(Demographic Insights)ツールを提供する。

アカウント・キット(Account Kit)
アプリへのログイン時に、電話番号かメールアドレスのみでのログインを選択できるようになるキット。手軽なログインでアプリ利用者の拡大に繋がる。

アプリ用Facebookアナリティクスの更新(Facebook Analytics for Apps updates)
現在45万以上のアプリが利用中。開発者、マーケティング担当者がさらにビジネスを成長できるよう、より詳細な利用者のインサイトやアプリ内通知、プッシュ通知機能などを追加する予定。

IoTデバイス向けのシェアAPI(Sharing for devices API)
テレビやその関連機器、デジタルフォトフレームなどIoT機器からシェアダイアログを開けるAPIを公開。新しいグラフAPIを利用して、IoT端末からFacebookにコンテンツをシェアすることができるようになる。

 

一般ユーザー向け

引用付きシェア(Quote Sharing)
アプリやウェブサイトで閲覧したコンテンツから、特定の文章などを簡単に引用してFacebookの友達とシェアできる機能。ウェブページ上から簡単に文章をシェアできるボタンも準備中。

ハッシュタグシェア(Hashtag Sharing)
利用者がアプリから何かをシェアする際に、関連すると思われるハッシュタグを自動的に投稿画面に表示する機能。Facebook上で話題となっているトピックとそれに興味のあるユーザーを繋ぎ、投稿にさらなる関連情報を付け加えることができる。

最適化されたモバイルサイトのシェアダイアログ(Mobile Web Share Dialog)
従来はFacebookのシェアボタンを押すとブラウザ上で新しいタブが立ち上がったが、iframeでシェアダイアログを開くオプションを追加。ユーザーはコンテンツから離脱することなくシームレスにシェアできるようになる。

保存ボタン(Save Button)
Facebook外のウェブサイトにある記事、商品や動画などを、Facebook上の自分だけが見られる「保存済みリスト」に保存し、後からどの端末でも閲覧することができる機能。

埋め込みコンテンツのアップデート(Embedded Content)
サイトに合わせて種類やサイズが調節できるよう、Facebook投稿の埋め込みコンテンツをより綺麗に表示できるデザインの選択肢を追加。さらに従来と比べて読み込み情報量を60%削減し、初回レンダリングのスピードが2倍ほど速くなる。

 

プラグインアップデート

コメント管理機能(Moderation Tools for Comments)の強化
ユーザーとの会話を管理しやすいように改善し、スパム対策機能も強化。新しいフラグ通知機能や、設定した日時を過ぎたものや、ブラックリストに入れた単語と一部マッチする言葉があった場合に、コメントを自動で閉じる機能などを用意。

 

効果測定ツールの強化

シェアに関するインサイト(Sharing Insights)
サイトのリンクがFacebookでどれくらいの利用者間の会話に登場したか、もっとも引用されている文章はどの部分か、といったような傾向について、匿名化された情報の集計値から把握できるようになる。

シェアデバッガー(Sharing Debugger)
デバッガーツールが改良され、Facebookでシェアされたリンクの管理がしやすくなった。エラーがより明確になり、複数のリンクを同時に管理する機能なども追加。さらにツールの対応言語を日本語を含む16言語に拡張。

 

メディア媒体社・コンテンツクリエイター向け

ライツマネージャー(Rights Manager)
Facebook上の動画を大規模に管理し保護すると同時に、動画の使用について柔軟な対応と管理をしやすくする新しい機能。

Facebook ライブ API(Live API)
インタラクティブなライブ動画体験を実現するAPIを提供。これによりメディア媒体社は、質の高いストリーミング動画で世界中のFacebook利用者にリーチし、インタラクティブにやり取りできるようになる。例えばFacebookライブ動画を自社のビデオ製品に直接組み込むなど。

複数の投稿やページで公開された動画のインサイトを提供
ひとつの動画を異なる投稿やページで再利用したり、簡単にモニタリングできるようになる。各ページや投稿を個別に確認しなくても、Facebook上における動画パフォーマンスを一つのインサイトで一元的に管理・把握できる。

インスタント記事をすべてのメディアに公開
先月公表したインスタント記事のプログラムを世界中のすべてのメディアに公開。WEBメディアを運営する企業が記事をFacebookのサーバー上にアップし、ユーザーが記事を見ようとした時に高速で記事を表示する仕組み。

Facebook360 パプリッシャー用のツール
360度動画とは、風景を360度同時に撮影するカメラシステムで作成された動画。Facebookではパプリッシャー向けに、人々がより快適に360度動画を視聴できるツールや、どんなコンテンツが視聴者にとって興味深いかを分析するツールなどを提供中。

Facebookサラウンド360(Facebook Surround 360)
リアルな天球感を感じられる3D映像を撮影できるな頑丈な360度3Dカメラシステム。17個のカメラで撮影した動画をなめらかにつなげる技術によってポストプロダクションの労力と時間を格段に減らすことに成功。今年の夏には開発コードを公開予定。

 

Facebookの今後の注力分野

facebook AIを中心に据えた成長戦略
コネクティビティ・ラボ(Connectivity Lab)
まだ十分なインターネット環境が行き届いてない人々により良いインターネット体験を提供できるよう、様々な新技術を研究・開発中。その成果として今回のイベントでは2つのシステムを発表。
→テラグラフ(Terragraph):都会の人口密集地に向けた無線システム
→エアリーズ(ARIES)は人口密度が少ない地域で電波を最大化するためのコンセプト段階の研究プロジェクト

人工知能(AI)
Facebookは今後AIをプロダクトの中心に据える方針。画像を従来のようにタグで識別するだけではなく、会話などの文脈を把握・識別して検索につなげたり、リアルタイムでの動画識別を実現するために研究中。

ソーシャルVR(Social VR)
仮想現実によって人と人がどのように繋がりシェアできるのか、情報通信プラットフォームとしてどのような役割を果たすのか、長期的な可能性を模索中。研究チームでは現在、仮想現実における実在感、相互作用、コミュニケーションなどについて研究を進めている。

オープンソース(Open Source)
Facebookが提供している開発キット「React Native」に機能追加を進めている。Windows向け、全てのSamsungスマートテレビで動くTizen向け、ログインやシェアなどソーシャルな機能をより早く簡単に組み込むことを可能にする機能など。モバイル環境でのFacebook利用体験を最上なものにするために、内部ツールの開発にも注力中。

 
<参考: 開発者カンファレンス「F8」2016>
新しくシェア、エンゲージ、 そして測定するツールを発表
1日目発表内容まとめ
2日目発表内容まとめ
メディア媒体社・コンテンツクリエイター向け発表