4月に入ってから、Googleアナリティクスに「ユーザーエクスプローラ」という新しい機能がメニューに登場しました。
端的に言うと、同一ブラウザによるセッションを1人のユーザーの行動として集計する機能です。
まだベータ版で一部のアカウントでしか利用できない可能性はありますが、徐々に全アカウントで使えるようになると思いますので使い方をご紹介します。
ユーザーエクスプローラの場所
Googleアナリティクスのユーザーメニューの中、コホート分析の下に表示されます。
ユーザーエクスプローラの使い方
ユーザーエクスプローラの画面にアクセスすると、「クライアントID」という見慣れない項目があります。
この「クライアントID」が1人のユーザー(=ブラウザ)を表しています。
ブラウザに関連付けられたセッションが1人のユーザーによる行動として集計される仕組みなので、同一人物であっても異なるデバイスやブラウザからアクセスした場合は別ユーザーとして記録されます。
クライアントIDはドットで区切られた2種類の数値で構成されていますが、左側の数値がGAから特定のブラウザに割り当てられた固有のID、右側の数値がサイトに初訪問した時のタイムスタンプを表しています。
次にクライアントIDをクリックすると、そのユーザーが閲覧したコンテンツを確認することができます。
と言っても、いつどのコンテンツを見ているのか程度の情報しかありません。
アイコンの左側にカーソルが表示されている場合は、同一セッションで複数のコンテンツを閲覧していることを示しています。
一番右端には何ページ閲覧したのか数値が表示されます。
例えば上の画面の見方は、このユーザーは4月14日に4回サイトに来訪しており、そのうち12:57分のセッションでは3ページコンテンツを閲覧していることを表しています。詳細を知りたい場合はカーソルをクリックすると、3ページがどのコンテンツで、それぞれいつ見られたのかを確認することができます。
User IDとクライアントIDの違い
ユニバーサルアナリティクスでは以前から「User ID」という機能が提供されていますが、今回の「クライアントID」との違いは以下のようになります。
■User ID
複数の端末で行った閲覧履歴を関連付けて、同一人物によるアクセスデータとして計測できるようにする仕組み。
一意の永続的な文字列をキーにして同一人物をトラッキングするため、人物固有のログイン情報を持つ会員制のサイトなどでしか機能せず、システムとの連携が必要。ログインしていない状態のアクセスは同一人物のものとして関連付けできない。
■クライアントID
同一ブラウザによる異なるセッションを関連付けて、1ユーザーのアクセスデータとして計測できるようにする仕組み。
ユニークユーザーに一意のIDが自動的に割り振られるためユーザー側での設定は不要。Cookie情報を元にユニークユーザーにセッションが関連付けられるので、別のブラウザ/端末によるアクセスは異なるユーザーのものとして計測される。ブラウザのCookie情報を削除すると、以降は異なるユーザーのデータとして計測される。